havreholmgård
学生時代に2週間ほどファームステイでお世話になった、デンマークの農家さんのロゴマークをデザインしました。 ここの歴史は深く、かつては中世の封建制度に組み込まれた、地域有数の農家でした。今住んでいる一家は、歴史的価値のあるこの建造物の保存と修復に情熱を注いでおり、旅人たちを無償で受け入れながらその力を借りて活動しています。
学生時代に2週間ほどファームステイでお世話になった、デンマークの農家さんのロゴマークをデザインしました。 ここの歴史は深く、かつては中世の封建制度に組み込まれた、地域有数の農家でした。今住んでいる一家は、歴史的価値のあるこの建造物の保存と修復に情熱を注いでおり、旅人たちを無償で受け入れながらその力を借りて活動しています。
Christelとの出会い
TIMEPACKに参加することを理由に大学4回生の後期から1年間休学していたのですが、1年弱続けても事業は思うように成果は出ず、他のメンバーも就職が近くなり、プロジェクトは一旦休止しようといった感じでした。僕は休学期間が少し残っていたのでヨーロッパを1ヶ月ほどバックパッカーすることにしました。
お金もなく、安く旅できる方法を探していた時に見つけたのがWorkawayというサービスで、これは働き手を募集しているホストのところで寝食を提供してもらえる代わりに、滞在中はそこである程度決まった時間働くというものです。
英語がかなり通じる国であることと、当時見に行ったデンマークデザイン展がかなり良かったことから、なんとなくデンマークに行ってみようかなと考えました。Workawayでデンマークのホストを検索した中でも、レビューが多くてアクティブに見えたHavreholmgårdにメッセージをし、2週間滞在させてもらえることとなりました。
実際に訪れ、一家の母であるChristelに話を聞くと、とても強い情熱を持った農家さんであることが分かりました。もともと一家はコペンハーゲンに住んでいたいわゆる移住組で、この地域や建造物の持つ歴史に惚れ込んで移住してきたとのことでした。
農場のかつての姿
ここは中世の封建制度に組み込まれた有力な農家の1つでした。建物を上空から見下ろすと、直方体の4辺のように細長い家屋が4つあり、かつてはそれぞれに複数の家族が住まい、1つのコミュニティとして農作物や動物を育てていました。
時代が進み、Christelの1つ前のオーナーは中庭にセメントを流したり、屋根の形を変えてしまったり、強引な改築をたびたび行ったことにより、歴史的建造物の一部が損なわれてしまいました。
この地を買い取ったChristelたち一家は、この農場にかつての美しい建造物、当時育てられていた作物や動物を再び取り戻したいと考え、旅人たちの手を借りてそのプロジェクトを進行しています。Christelは毎日僕にこの農場の歴史や建造物について話してくれました。階段の装飾品や中庭に敷き詰められたタイルなど、その1つ1つがこの地に綿々と続く物語の断片でした。
ロゴマークの着想
このプロジェクトを象徴するようなロゴマークがあれば、これからよりたくさんのサポーターを巻き込んで活動する際の手助けになるかと思い制作を始めました。
母家に入るにはゲートをくぐって、建物に囲まれた中庭を通る必要があります。ゲートになっている建物の屋根には風見鶏があり、それをいつも眺めながら家に入るので印象に残っていました。
ガチョウや羊、ヤギといった動物の飼育をおこなっている農家の象徴としても親しみがあり、ロゴマークのモチーフに風見鶏を取り入れることにしました。