uzulab
JuuQ

JuuQ

ライバーがより自由にコンテンツを販売できる配信サービスの開発

従来のライブ配信における激しい競争にさらされ、消耗が激しいライバーの課題を解決するため、JuuQは価格や内容をライバーが自由に決められるギフト機能がある配信サービスを提供します。開発メンバーの一人として、数ヶ月間Probrem Solution Fitのプロセスでプロトタイプの検証を行いました。

web
app
作業期間
2022.03 ~ 08
担当箇所
グラフィック・フロントエンド実装・顧客開発の一部
ライバーがより自由にコンテンツを販売できる配信サービスの開発

従来のライブ配信における激しい競争にさらされ、消耗が激しいライバーの課題を解決するため、JuuQは価格や内容をライバーが自由に決められるギフト機能がある配信サービスを提供します。開発メンバーの一人として、数ヶ月間Probrem Solution Fitのプロセスでプロトタイプの検証を行いました。

ライバーという職業の難しさ

従来のライブ配信において、ライバーは常にランクの上下が伴う競争に組み込まれています。一定の収入を得るためには長時間配信が不可欠なため、心身ともに疲弊してしまいがちです。
ライバーの収入源は主に視聴者からのギフトです。定期的に行われるイベントで上位になるためにファンを焚きつけて、身銭を切ったギフトを送ってもらいます。一方で視聴者が求めるものは、ライバーからの承認であり、名前を覚えてもらっていることや、応援のお礼を言ってもらえることで得られる満足感です。
ただこれは代替可能な価値です。いつも応援しているAちゃんの配信が1週間休みだったら、視聴者はBちゃんのところへ行き、そこで名前を覚えてもらって優しくしてもらえれば、それで満足する視聴者は多くいます。少しでも休んでしまうと、意外なほどファンは残りません。ライバーにとってみれば、自分自身の魅力で視聴者を楽しませているという感覚が乏しくなりがちで、それは精神的な充足感を下げる1つの要因になると考えられます。

JuuQ

ガチャ要素の検証

こういった課題を解決するために、「配信のコンテンツ性の向上」とそれに付随した「自由にプライシングが可能なギフト」が効果的と考えました。
ゲーム配信に特化したサービスなどを除けば、従来のライブ配信サービスにおいてコンテンツのほとんどは雑談であり、楽器の演奏や歌を披露するといったスキルを持たない場合は、いわばライバーと視聴者の関係性の確認に終始してしまいます。
そこでライバーそれぞれの魅力をより引き出せるコンテンツとして、企画やトークテーマをガチャとして提供するサービスを検証することにしました。ライバーは「恋愛トークガチャ」や「強制筋トレガチャ」などたくさん種類があるガチャから自分に合うものを選んで配信に置くことができます。視聴者はポイントを使い、ライバーにやって欲しいこと・話してほしいことが入っているガチャを引きます。

JuuQ JuuQ

JuuQ α版の特徴

ガチャは既存のものを利用する他に、オリジナルも作成可能です。またガチャのプライシングや出現率の調整が自由に行えます。配信の視聴はWEBアプリでログイン不要で見ることができます。

α版のローンチと集客

α版をローンチしたのちサービスLPを作成し、Twitter広告やSNSのDMなどから集客に注力しました。その結果、一定の利用登録や反応をもらったものの、自力で集客可能なレベルのライバーの方からの反応は想定よりは少ないものでした。α版プロダクトは視聴者が回遊するプラットフォームとして機能するものではないので、配信として成り立たせるためにライバーの方が自力で配信に人を呼ぶ力がある程度必要でした。
そこで、サービスの信用度の向上やプロダクトのフィードバックの獲得を目的に、一定以上ランクのあるライバーの方に有償での配信をお願いし、数人のライバーの方にα版プロダクトでの配信を行なってもらいました。

JuuQ

α版の評価

α版を使ってもらった結果、実際の配信の盛り上がりやガチャの効果を観察することができました。漠然とした配信にガチャは一定の流れをもたらす一方で、何が出るのかわからず視聴者の願望とはなかなかリンクしにくく、もどかしい機能になりがちであることもわかりました。ガチャの盛り上がりは想定よりも汎用性が低く、相性の良いコンテンツは歌のレパートリーガチャなどかなり限定的でした。結果的に、汎用的なガチャ機能がライバーの収益の向上をもたらすとは言えない結果となりました。

サービスの今後

α版の検証後にサービスはガチャ要素を廃止し、歌やクイズなどの視聴者が楽しめるコンテンツを自由に販売できるエンタメのライブコマースサービスとしてβ版をリリースしました。
β版以降の自分の関わり方としてはフルコミットのサービス開発ではなく、スポットでグラフィックなどのお手伝いをさせてもらっています。

JuuQ